年に1度のお楽しみ、日本オタク大賞に今年も行ってまいりました。

ロフトプラスワン手書き看板

◎日本オタク大賞(公式)
http://www.granaten.co.jp/o_award/


話の内容自体を楽しむ、というイベントの性質からいって、賞だけ並べてもそれほど意味はないとも思ったりもしますが、とりあえず結果から書いておきます。

大賞:アニメ「ゲゲゲの鬼太郎 第5期」と「墓場鬼太郎」

でした。ちょっと意外な展開?
それと完全に趣味で決定する個人賞各賞は、

東海林原八賞(模型担当):「浅井真紀(造型師)」
志田英邦賞(ゲームetc担当):「モンスターハンター2ndG」
倉田真澄賞(女子担当):「純情ロマンチカ」
前田久賞(アニメ担当):「true tears」
藤津亮太賞(司会:アニメ担当):「倉本 倉田の蔵出し」
鶴岡法斎賞(漫画担当):「TENGA擬人化(TENGIRL)」

に加えて、別撮りで参加の
山田真哉賞:「萌え株会社の皆様」
石黒直樹賞:「ARIA」
ドリー尾崎賞:映画「クローバーフィールド」

でした。別撮りの人は担当を言わなかったと思いますので担当部門は割愛(ドリー氏は映画ですよね)。

実は「TENGIRL」というものをまったく知らなくて、帰ってから調べてみたんですが、こちらのイラストのことだったようです。
イベントでもイラスト公開していたのですけど、見えない位置にいたので検索してさっき初めて見ました(次回はフリップをカメラの方だけ向ける出し方とかナシでお願いしまーす)。想像してたのより、かなり爽やかでカワイイものだったんだなあと。管理人さんのブッチャーUさんは魅力的な絵を描く方ですね。

ちなみにこの選考部分ですが、オタク大賞特設ページの速報でマルマル先行放送されておりますんですよ(別撮り部分はなし)。

◎日本オタク大賞(MONDO21)
http://www.mondo21.net/otaku

この前数時間話した前段があっての選考なので、ここだけ見ても、審査員の考えがわかりにくい部分もあるかなと。
突然登場したアシスタントの人は、ここだけ違うイベントみたいで、このあたりの演出には正直苦笑い。


さて、以下全体についての感想。

18時30分から開始になりました新宿ロフトプラスワンでのこのイベント、以前のように立ち見でギュウギュウ、というところまでにはならないように調整されてますが、座席は埋まって満員御礼です。

審査員として壇上にいたのは(敬称略)、藤津亮太、東海林原八、倉田真澄、志田英邦、前田久、鶴岡法斎の6人。
司会は藤津氏で、鶴岡氏は今回司会から外れたことと、上がいないことで、心なしかいつもよりノビノビしてる感じもあったりもしました(自身のコメントでもそれを匂わした感じがあったりなかったり)。

最初に「2008年なにがあったか箇条書き一覧」が中央のプロジェクターに流されました。意外と忘れてることがあったり、アレもオタク的に考えるものなのかーと認識してみたり。ジョジョ3部の出荷停止なんかもちゃんと入ってました(ジョジョオタ的には重要です)。

その後、各担当に分かれて2008年の景況を話した後、それぞれ気になった3つのトピックを出し、最後に個人賞を1点提示する、という形式のプレゼンに移ります。加えて、途中会場の参加者に2008年のオタクな出来事についてのアンケートを出し、複数挙げられたものをピックアップして個人賞と並べ、審査員が移動ありの複数投票で候補を絞り、最後に決選投票で大賞決定、という流れでした(このあたりは上のリンクで速報見てもらうのが早いです)。

このような明確な投票制になったのは今回初めてですよね(たしか)。ただ、これはイベントの盛り上がりとしては、イマヒトツうまくいっていないように思うんですよ。
複数投票で絞っていくとどうしても無難な感じもものが残るので、結果候補を絞った時点で尖った感じがないのは、やむを得なくなってしまうというか。誰かが無理やり決めるでなく、平等でわかりやすい決め方だとは思いますけども。うむむ。

個人的には本当は大賞、今回は「TENGA擬人化(TENGIRL)」だったんじゃなかろーかと思ってたりします。
今回のイベントを会場で見ていた人の中では、実質大賞はこれだったのでは、という感想の方も、たぶん私以外にもいるのではという気がするのですが、どーだったでしょうか。盛り上がり方というか、その場の流れから言うと本当はこっちだった、ようなような(どうも放送の関係ではずしたっぽい、の、か?)。

この辺りの決定までの流れが強引に見えてしまうところもあって、少々残念な感じもあったりなかったりですよな。

もちろん「鬼太郎」も良いのですけど、やむなく変えているなら、むしろ「前Q(まえきゅー)」ででもよかったんじゃないのーという気もしまずぜ。
「true tears」の1シーンを演じて(演じさせられて)キモがられたり、妙な取材の仕事を割り振られたり(そして平気で断ったり)、ユカイなエピソードが一番語られたのが前Qこと前田氏。
審査員の半分ほどは前田氏と仕事が近いこともあって、その弄られっぷりは十分キャラがたった年になっております。実際選ぶとなると完全に内輪ネタになってしまうので苦しいでしょけどね。そんなグズグズなところもまた日本オタク大賞っぽさでもあるような気もしたりしてますけども。

でもこういうグズグズさが納得できないという声も毎回あがるのも事実です。

あくまで私はこう考えている、という前提になりますが、日本オタク大賞自体は、もともと権威的な側面はなく「折角だから笑いの種として決めておきます」くらいな感じだったものなのです(壇上の審査員も毎回話してますが、今でも大した権威はありません)。

テレビ放送するコンテンツとして、どうしても番組作りのなかで煽り方が「オタクな出来事総まとめの決定版!」みたいになってしまっているのですけど、そもそもオタ大自体は、居酒屋でワイワイ言いながらでた話の中から面白かったものに、半分イヤガラセで、そして半分賞賛をしつつ遊んでしまえ、といったイベントなんですね。
そんな感じで大賞は、「なんだこれ?」的B級感と、「よくやった!」的喝采を混ぜながら、その場のノリとその日の流れで決まってきました。これは実際会場でイベントを見てみると分かると思います。
オタクの代表事例みたいな宣伝とは、もともと乖離がある催しなんだと思います。

なので、大賞は実はその年一番のトピックスとは限りません。審査員が喋りたいことを喋り、印象に残ったものの中から大賞を選ぶので、逆からいうと喋らなかったものは選ばれません。審査員の思いつきとその場の流れに浮上してこなかったものは、賞の俎上にのらないことになります。

元からそういう賞なので、「あれが選ばれてない! オタクの賞なのに!」という感情をぶつけても仕方ないところだと思うのですが、細かい事情を知らず大賞や各賞の結果だけでしか判断できないとなると、そういう認識にはならないでしょう。宣伝の仕方は変えた方がいいんじゃないかという感じです。

次回変わるといいなあと思うところは、システム的な部分もそうです。

大賞決定方法が明確な投票になったのが一番大きな変更ですけども、変わってきたのは他にもあります。
以前は、最初に流れたあのレジュメの年間一覧をもとに、月ごとに語っていく方式でした。
でも時間の関係で、どうしても語りきれずに話の途中で無理やり切断してしまったりで審査員サイドにも歯がゆさがあったらしく、毎回少しずつ変化しながら、現在の語りたいところのみ語るスタイルになりました(一応今回も各分野の年間総括はやってますけども、その総括が少し踏み込みが浅いのかなと)。
区切り良く言いたいことを言えるという意味では良いシステムだとは思うんですが、実際見てみると少々食い足りない感じがしてしまうのも事実。
以前はむしろ今みたいな要点をつないだ形式の方がまとまりがあっていいのではと思ってたんですけど、実際そうなってみると物足りない感じもありで。
飛び道具感に欠けるイベントになっているんですよね、よくもわるくも。

たぶん、後ろから一本、柱を通せるような人がいるのといないのだと違いがあるんだと思います。今回のような審査員が近しい世代での話はまとまりはいいのですが、内輪に走り過ぎて「脱線したまま」時間を使ってしまうのかも。「怖い人」必要。
その「怖い人」は、本人も時流を追うのが合わなくなってきているといってた唐沢氏でなくても構わないと思いますが、案外適任の人が思いつかないなと。

なにかを取ってなにかを捨てないと変わらないわけで、放送コンテンツとして考えると、イベント自体、以前のような混沌とした感じはなくなっていき、今後も少しづつ、こういうテレビサイズな感じにシフトしていくんでしょうか。

まあまだ冒頭から小林君いじりとか、アナーキーなニオイをさせる展開もあったりしますけどもー(当然のようにいる小林君が可笑しいです。小林君は常連客で、前回鶴岡賞を贈られて壇上にもあがった人です。速報動画で確認できますが、今回もキーパーソンだよ小林君)。

そういったことを踏まえて今後望むこととしては、違う視点をもっと増やしてほしいってとこです。

今回は全体に狭さというか、ちょっと俯瞰な視点が少ないかなと思いました。「自分の分野から見ると、その話はこう見える」という切り口が欲しい(もっともこれは、実際に会場で見ていると、ある程度時間をシビアに図る必要性から、意図的に口をはさまない取り決めになっているフシがあります)。

あとあれだ、東芝のハードディスクレコーダーの開発者の人を呼んだ年のように、他からまた直接オタクな業界ではないけどオタクにも関連する業界の人を呼んでもいいかも。
例えば、3D印刷技術を開発しているところの人とか、フィギュアの材料にもなる原料を取り扱っている商社の人とか、海外から秋葉原や中野にオタ向けツアーを組んでくる外国の旅行社の人あたりを呼んで話を聞くと、面白いのではないかと思います(これもまた時間の問題がついてまわってしまうけど)。

既得権益があるんだろ的突き上げを逆手(?)にとって、むしろそっちの方向に悪ノリしてみるのはどうでしょうか(余計に憤慨されるオチも踏まえて)。
例えば「TENGA」に擬人化ネタのOAD(オリジナルアニメディスク)をつけて、東海村氏にフィギュア作って発売してもらうとかもアリかなと。そういうバカ発想アイテムなら欲しい。

欲しいといえば、なによりともかく、最初のプロジェクターで流した「今年のオタク事例年間一覧」のレジュメが欲しいです。
初期はあのレジュメ配ったこともあったんですけど、最近はなぜか配られてません。書籍化があった時に使うから、だったんでしょうか。参加初期はあれが欲しくてイベント参加してたようなものだったんですけど、次回以降なんとかまた配ってください。

それから気になっている人向けに書いておくと、秋葉原の無差別殺人事件については特別触れられてません。収録後に出た説明では、あの事件のどのあたりがオタクなのかの兼ね合いや、亡くなった方の多さなども含め、馬鹿話で笑ったあとに簡単に語れない内容で、この場で話すのはあまり馴染めないのではないか、という判断がまずあり、イベント内で話の流れでそれに触れることがあれば語ろう、というスタンスだったそうです(そういう流れにならなかったということです)。
このあたりの説明が放送にのるかは不明。

この件に関しては「あえて、このメンツであの事件についてどう思うか聞きたかった人もいたのでは」と東海村氏は言ってました。
東海村氏は鋭い意見や的確なフォローが多く(今回もフリップは読み上げた方がいい、などテレビ画面には映っても会場では見えない人向けのフォローがあったりで)頭の切れる方なんだろうなと毎回関心したりしてます。


長くなり過ぎてしまいました。
イベント内で語られた個別のトピックスに関しては、放送を見た方が私が書くよりよっぽど判り易いと思いますので、ここでは気になったフレーズを部分的に書いておく程度にとこーかと思います。
どれくらい放送にのるのかわかりませんが、気になったところは放送でチェックしてみてください。ここに書いてあることが間違っていることが発見できるかもですスイマセン(ちなみにこのイベント、話を面白くするために誇張されているケースがたまに紛れてオリマス。あくまで居酒屋馬鹿話イベントというスタンスの喋りです)。

以下は箇条書きっぽく。

・矢沢とブルーレイの発音の関係。ブルーレイの時代は意外と早く終わる?
・アニメDVDのヒットを3つに分けると、2万5千本あたりをメガミヒットといえそうな話。
・発行部数から見た現在の3大アニメ誌はニュータイプ、アニメディア、そしてアニメージュ、ではなくメガミマガジン。
・模型冊子での褒め言葉、格好悪いという表現を避けて書く苦労「キャラとして有り」。
・押井守作品がヒットしないと安心する心理。
・少し前に亡くなった歌謡界で有名な大先生はある小国の大統領選挙に関して、アルファベット3文字組織に追われていたことがある、という噂。
・特製アニメDVDがつくコミックスがいくつ売れても、儲かるのは制作会社や作者ではなく出版社。
・アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」5期は萌えとジャンプメソッドで出来ている(「ダイの大冒険」の人がついている)。
・女子オタにとって、楽に情報が集められるだけの状況はイマイチ。単なるリストには喰いつけない。
・コンビニ売り青年誌は、不況下で車会社の広告がなくなったらどうなるか。裏表紙に車の広告がある雑誌はどれくらいあるか。高い作家さんから切られていく話。
・「去年は気を使うだけじゃなく、言っちゃいけないこともあったから」
・某漫画誌で大御所の先生より遅く原稿を出した某ライターMQ。
・最近のプラモの出来は凄いが、かなりピーキー。キットの作りの込み入り具合も今がおそらくピークで、これ以上精密になると組み立てが困難になる。今も一般ユーザーには結構厳しいハズ。ちょっと間違えると完成できなくなる場合も。マンモスで言えば一番牙長い時期。
・「ウォーリー」のモー(小型掃除機ロボット)の存在。主人公を喰う脇役を、米国も作れるようになってきた。日本の専売特許ではなくなった。
・出版は衰退産業である(註:この話は前から語られてます)。
・墓場鬼太郎が「水木作品なのに」ちゃんと正確に作られてる(表現の問題で修正はあるものの)。
・新都社の「オナニーマスター黒沢」と「オーシャンまなぶ」。
・テンガは中古にならない話。
・コミケでオナホが同人物件として売られている(註:たぶんこちらのさらしるさんのこと)。セックスやオナニーは語りにくいが、SMやオナホは語りやすい話。
・「かんなぎ」騒動等々と、クリエイターは読者の価値に合わせないとダメなのか話。
・映画「ランボー」は、戦闘が生々しいのに最後はなぜか感動する「泣かせスプラッター」という新ジャンルを確立した。
・空襲されると、怪獣が描けるようになる。
・模型業界の不景気はこれから始まる。
・出版社はアニメ化に期待していない。思ったほど売り上げ伸びない。そしてCM枠などで色々たかられて、うま味をそれほど感じない、らしい。
・DSはラインナップがあっても小売に回らないものがある(点数があり過ぎて、店頭に並べられない、らしい)
・「30歳女子とは何か?」と「怪奇三十男、怪奇独身女」。


以上、「ロールチェンジ中だから言えないことを喋っちゃえ」な内容も少し含んでますが、ホントに喋れないことは口にしないであろうと思われる(実際、具体的に明かさない仕事についての話とかちょろっとあったりで)ので大丈夫かなと思いウッカリ書いてみました。本当はもう少し固有名詞でてオリマス。

具体的な内容は、今月末の放送で確認できますので、そちらでどうぞ。前Qであるところの前田久氏に何があったのかもたぶんワカルゾ。

2009.01.09 Fri l イベントであります l COM(0) TB(0) l top ▲

コメント

コメントの投稿












       

トラックバック

トラックバックURL
→http://flyingbedman.blog19.fc2.com/tb.php/74-dd9faf89
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)